古文文法の中でも,動詞は非常に重要な位置を占めます. 現代文の動詞の活用の形は未然形,連用形,終止形,連体形,仮定形,命令形の6種類ですが,古文動詞の活用は 未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形 であり,仮定形はなく已然形となっています. このように古文動詞の活用は現在の動詞の活用と異なる部分もあり,現代文の調子で訳すと全く違う意味になってしまうこともよくあります. とはいえ,少し覚えることを覚えてしまえば全く難しいことはありません. 慣れてくれば「活用形」は自然に判断できるようになりますし,読解ではもっと時間をかけるべきことがありますから,むしろそうでないと困ります. この記事では, 覚えるべき動詞 その都度対応するべき動詞 に分けて古文動詞の活用を総まとめします. 活用の種類 古文において,動詞の活用には次の9種類あります. 四段活用 下一段活用 下二段活用 上一段活用 上二段活用 ラ行変格活用(ラ変) ナ行変格活用(ナ変) サ行変格活用(サ変) カ行変格活用(カ変) 最終的には,動詞がこのどれに属するのかを覚えなければなりません. しかし,覚えやすい順がありますので,それをこの記事で順を追ってフォローしていきましょう. また,何かを暗記するときには 声に出して, 何度も繰り返す ことが非常に効果的です.基本的にこのことは英単語を覚えるのと同じです. 決まった動詞しかない活用 まず覚えるべき活用は 4つの変格活用 2つの一段活用 です. これらの活用をする動詞は決まったものしかありません. 属する動詞の個数は カ変,下一段活用……1個 サ変,ナ変……2個 ラ辺……4個 上一段活用……10個 で, 属する動詞の個数が少ない活用から順に覚えていくと整理しやすいでしょう. 属する動詞が1個の活用(カ変,下一段) 「カ変」と「下一段活用」はそれぞれ1つしか属する動詞はありませんから,これを真っ先に覚えてしまいましょう. カ行変格活用 カ変に属する動詞は「 来 ( く) 」のみで,活用は次の通りです. 下一段活用に属する動詞は「蹴る」のみで,活用は次の通りです. 「蹴る」は「カ行」であることと併せて「カ行下一段活用」となります. 属する動詞が2個の活用(サ変,ナ変) 次に「サ変」と「ナ変」を覚えます.これらはそれぞれ2つしか属する動詞はありません. サ行変格活用 サ変に属する動詞は「す」と「おはす」のみで,活用は次の通りです.
これらは語幹が違うだけでどちらも活用語尾は「せ」「し」「す」「する」「すれ」「せ」で同じですから,実質的に「す」の活用を覚えればよいですね. なお,サ変の注意として,「す」は複合語(「旅す」や「愛す」など)になり得ることに注意が必要です.しかし,これらの動詞は語幹が変わるだけで となります. ナ行変格活用 ナ変に属する動詞は「死ぬ」,「 往 ( い) ぬ」のみで,活用は次の通りです. 「サ変」と同じく語幹が違うだけで,どちらも活用語尾は「な」「に」「ぬ」「ぬる」「ぬれ」「ね」で同じですから,「死ぬ」の1種類を覚えればよいですね. ラ行変格活用 次に「ラ変」を覚えます.「ラ変」に属する動詞は「あり」「 居 ( を) り」「 侍 ( はべ) り」「いまそかり」の4つで,活用は次の通りです. やはり「サ変」「ナ変」と同じく,これらも語幹が違うだけでいずれも活用語尾は「ら」「り」「り」「る」「れ」「れ」で同じですから,「あり」の1種類を覚えればよいですね. 最後に「ラ変」を覚えます.「ラ変」に属する動詞は「 干 ( ひ) る」「 嚔 ( ひ) る」「 居 ( ゐ) る」「 率 ( ゐ) る」「着る」「似る」「煮る」「見る」「 射 ( い) る」「 鋳 ( い) る」の10個で,活用形は次の通りです. これらは頭文字をとって「ひゐきにみいる(贔屓に見入る)」と覚えるのがよくある覚え方です. また,以下の2つのことに注意して下さい. 「嚔る」と「居る」はワ行「ゐる」で,「射る」と「鋳る」はヤ行「いる」 「 居 ( を) り」は「ラ行変格活用」で,「 居 ( ゐ) る」は「ワ行上一段活用」 これらはよく狙われるところですから,しっかり区別して覚えてください. 決まった動詞しか属さない活用を,「カ行変格活用」「下一段活用」(1個)→「サ行変格活用」「ナ行変格活用」(2個)→「ラ行変格活用」(4個)→「上一段活用」(10個)の順に覚えるとよい. 多くの動詞がある活用 以上の「決まった動詞しかない活用」を覚えてしまえば,残るは の3種類だけです. これらの判別は未然形の活用語尾が「ア段」「イ段」「エ段」のどれなのか,ということで判断できます. 動詞に打ち消しの助動詞「ず」には未然形が接続しますから,実際に「ず」を接続させてどれになるのかを確認して判断します. 四段活用の動詞は,未然形の活用語尾が「ア段」の動詞です.
こんにちは。穎才学院教務です。 定期試験シーズンです。高校1年生は古文(国語総合)で用言の活用について学んでいるころでしょう。 以下、私が作ったプリントを公開します。 ①著作権フリーです。無断使用・無断配布・無断転載をおおいに歓迎します。みなさんが作ったものとして使用してかまいません。 ②間違いに気づいた方は各自で訂正してください。それを私に伝える必要はありません。 ③使用に関して起こるいかなる現象についても責任はとれません。 以上についてご承知ください。 どうぞよろしくお願いいたします。 古文動詞活用特訓【解答】プリント(Excelファイル) 古文動詞活用特訓【解答】プリント-1(pdfファイル) 古文動詞活用特訓プリント(Excelファイル) 古文動詞活用特訓プリント-1(pdfファイル) 用言即効プリントオールゴールド(wordファイル) 用言即効プリントオールゴールド(pdfファイル) ※パスワードを解除しました。(2018. 4. 27)
👆「 勉強が続かない! 」「 自宅で集中して勉強できない! 」という お悩みを解決する 記事です。 1日17時間自宅で勉強 した僕の経験にもとづいた、 現実的な方法 を紹介していります。 👆「 スマホが気になって勉強に集中できない! 」という お悩みを解決する 記事です。 僕は現在社会人ですが、この方法で 働きながら勉強を両立 できています! ハイク先生 以上で本記事は終了です! さくら 最後までご覧いただきありがとうございました!
こんにちは!新堂ハイクです! 古典文法の 動詞 「 上一段活用・下一段活用 」について、この記事を 3分読むだけ でしっかりと理解できます。 この記事は ・「 動詞の活用 を 曖昧なまま覚えている ・・・」 ・「もう全然古典が苦手で、 基礎からやり直したい! 」 ・「古典はある程度できるけど、 今一度復習したい! 」 という方に向けて 基本からわかりやすく解説 する記事です。 この記事を読み終わるころには さくら 上一段?下一段? 余裕のよっちゃんっすわ! となりますので、ぜひ最後までご覧ください! では、ハイク先生お願いします! ハイク先生 はい! 今回は動詞の活用の中の 上一段・下一段活用 について基礎からわかりやすく解説するよ! 上一段活用・下一段活用 上一段活用と下一段活用は動詞の活用の中でも 正格活用 に分類されます。 ハイク先生 一定の決まりに沿って規則正しく活用するものを 正格活用 、正格活用の規則から外れたものを 変格活用 というよ!